父の定め
今日は書くことがない。
いや、書きたいことが見つからない。
もっとも、これまでも特に書きたいことがあって書いているわけではないのだが、今日は特に見つからない。
まるで伊佐坂先生のようである。
ノリスケ君のような締切に厳しい編集者がいれば、きっと困ってしまうであろう。
私にも似たような人はいる。当ブログの担当者である。
ただ、彼はそれが本業ではない。
なので、時々締切を忘れる。
彼が忘れてくれていれば、それで平和に時は過ぎ去るのだが。。。
私は明日からバカンスである。
このまま逃げてしまっても良い。
だが、この担当者は思い出すと、私が旅行中にも関わらず「書け」と言ってくる。
社長に対する配慮などないのだ。
仕方ない。
形だけでも紙面を埋めるため、愚痴でも書くか。
バカンスなのに意外かもしれないが、私は明日からのことを考えると色々と気が重くなる。いや、ワンチャン行きたくないとすら思っている。
要因は多々ある。
まずは円安。
介入をしてくれたおかげで多少持ち直してくれてはいるが、昨年と比べて大幅な円安であることに変わりはない。
こんな状況で腹を空かせた若者たちを異国に連れていくことが恐ろしい。
奴らは遠慮というものを知らない。価格など見もしない。
食いたいものを見つけたら、すぐに貪り喰らうのだ。
そして、まずいとすぐに残す。
残りを食べるのは、私の役割だ。
「海外ではブランド物」という古いタイプの者もいる。
カードで払えば手元の現金は減らない。家族カードで際限なく買えてしまうのだ。
また、若者の中には、ドラゴンのように光るものに興味を持つ者いる。
やつらはそれらを集めて着飾るのだ。
本当に恐ろしい。
滞在中は車を借りて移動する。
車は左ハンドルである。
生まれてこの方、私は左ハンドルの車など運転したことがない。
ウインカーをオンしたたつもりが、ワイパーが回る。そんなことが起こりそうだ。
そして、車は右側通行である。
きっと、すべての車が逆走しているように見えるのだろう。
図らずも、数十年後の自分を予行演習することになるのか。想像するだけで恐ろしい。
そもそも、私は家族で海外旅行するのは嫌なのだ。
全員の安全に責任を持てないし、言葉の壁だってある。
そうそう、言葉の壁と言えば、奴らはショッピングや、ちょっとしたことをホテルの従業員に頼むときも、私に「やって」と言ってくる。
もちろん多少の会話はできるが、日常を海外で過ごしたことがない身としては、そこには確実に壁があるのだ。
それを奴らは気軽に「乗り越えろ」と言ってくる。
家族たちは楽しみしか感じていないようであるが、私は「お父さん」という肩書きで、すべての責任を背負わされているのだ。
全くもって楽しみを感じるゆとりはない。
むしろ、緊張の方が先に立つ。
まあ、お父さんとはそういう定めの生き物なのだろう。
社長業も似たようなところはあるが。
秩父で山に登るIT経営者より

