変わらなきゃ
最近、諦めたことがあります。
それは、電車で老人に席を譲ること。
とりあえず、老人の絶対数が多いのですよ。
電車に乗ると必ず老人がいます。そして、私が座ると必ず私の前に老人がやってきます。
団塊の世代が老年期に入り、その圧倒的なボリュームゾーンが老人なんですから、そりゃそうなります。
しかも、この世代はまだまだお元気ですからね。外を遊び歩いているんですよ。
ということで、いちいち席を譲っていたらもうキリがないので、止めることにしたのです。
じいちゃん、ばあちゃん、ごめん!
しかし、我々が10代の頃はそこまで老人も多くなかったのですよね。電車に老人が乗ってくるのは、比較的珍しかったように記憶しています。
たまに出会うご老人。幼気な少年であった私は、よく席を譲ったものですが。。。
もう無理っす。
そういえば、今どきの若者たちは全く譲る気配がありませんね。携帯をジッと見ていて、存在にすら気づかない感じです。
令和では、老人が立っている風景がもう当たり前なのでしょう。
因果応報と言いますが、我々世代が老年期に入る頃には席を譲られることはないのかもしれませんね。
我々は団塊ジュニア世代。そこそこ人数も多いですし、きっと邪魔者扱いされるようになるのでしょう。
車中の風景を眺めるにつけ、時代によって価値観は変化していくものなんだなあ、としみじみ感じた次第です。
さて、価値観の変化といえば、日本経済のデフレからの脱却も大きな価値観の変化を呼びそうですよ。
30年にもわたって日本に染み付いてきたデフレが、どうやらとうとう撲滅されたとのことで、これからはインフレの時代になるようなのです。
長かったですね。デフレ脱却に何年費やしてるのやら。日本って国は。
私たち世代が社会人になった頃から、もうずっとデフレですからね。
「経済は成長しないもの」、「借金はしちゃいけないもの」、「給料は上がらないもの」、「仕事は減っていくもの」といったデフレマインドが染み付いてしまっていますよ。
会社経営においても、守りの姿勢であることが会社を存続させるために最も成功確率の高い戦略でした。
しかし、これからこれが逆転するかもしれないのです。
攻めの姿勢で経営を行うことが会社を守ることにつながる。そんな時代が到来するのでしょう。
私も経営の考え方を変えねばと考えているのですがね、なかなか良い戦略が思いつかないのですよ。やっぱり30年で染み付いた考え方はなかなか変えられないのです。
そういえば子供の頃、テレビニュースで見ていた会社はイケイケドンドンだったなあ。
それを真似してみようか。
金借りて土地を買いまくったり、会社のお金で銀座のクラブをハシゴしたり。
それはバブルか。やっちゃダメなやつだ。
今度、電車で私の前に立っている老人に、昔のインフレ経済について聞いてみようかな。
秩父で山に登るIT経営者より

