もう、働かない!
「俺には関係ないけど、どれどれ。」と何の気なしに読んでみると、なんと私とほぼ同年齢の人たちのことを「働かないおじさん」と言っているのでした。
そんな馬鹿な!働かないおじさんは消え去ったはずだ!
それに、この俺が、働かないおじさんだと…??
若かりしころ、週刊誌に「働かないおじさん」のことが特集されていて、それを読むたびに腹が立っていたのを思い出しました。
当時はバブルが弾けて数年。一般企業の人手が余りだし、新卒採用を絞り始めた時期でした。
大学生だった私は、「なんで働かないおじさんを企業内に飼っておくために、我々若い人たちが割を喰わにゃならんのだ!」と天に唾吐き憤ったものです。
そんな憤りが天に通じ、結局それ以降も景気は回復せず、余剰人員を抱える余力のなくなったほとんどの会社がリストラを断行。採用氷河期が顔にかかるとともに、働かないおじさん達も消えていきました。
そう、働かないおじさんは我々の就職難とともに、90年代に絶滅したはずなのです!
しかし近年、就職難は消え去りましたが、働かないおじさんは復活したのですね。
さすが、しぶとい。
確かに、付き合いのあるおじさん達、もう人生を謳歌していますよ。
曰く、「明日はテレワークだから休みも同然。遅くまで飲んでも大丈夫!」←いやいや、テレワークって、自宅で仕事をするってことですよ!それじゃ、てれてれワークでっせ!
曰く、「明日、会社休んで山登りしてこよう!業績なんかどうでもいいし。」←いやいや、あなたの部下はその業績のために必死に働いていますよ!
曰く、「今のポジションにしがみついてるんだ!絶対離さないよ!」←いやいや、そのお陰で若手の成長が阻害されるのですよ!
数々の超絶コメントに絶句する私。
しかし、考えようによってはワークライフバランスが充実していて、うらやましい限りですよね。
このおじさん達、体もスマートでスッキリしているし、適度に日焼けしていて健康的です。
ある意味、人生の勝者なのでしょう。
しかし、自分がもう働かないおじさんの領域に入ってきたのは衝撃でした。
もうそんな年代なのですね。
エジプト遺跡の落書きに「今どきの若い者は…」なる文言があったとのこと。昔から、世代間の認識ギャップはあり続けているのです。
きっと、今の若い人たちも50代に差し掛かった時には働かないおじさんの気持ちもよく分かってくるのでしょうよ。
もっとも、わが社ではそんなおじさんの存在は許しませんよ!
ジジイになってもこき使ってやる!
働かないおじさん呼ばわりよりうれしいでしょ?
汗にまみれたおじさん生活、送らせて差し上げます!
秩父で山に登るIT経営者より